Tuesday, April 9, 2013

本日は、和書の章立てに基づき、必要な情報をピックアップしていたら、意外とページ数の上限に達してしまうことが判明した。編集者の言う通りだった。章立てから考え直さないといけない。

論文を紹介するときの心得に関するスライドを簡単に作りました(ここではなくラボで公開しました)。まずは、その論文をなぜ選んだのかを説明できるようにしましょう。自分の研究には多少とも関係あるはずなので、どのように関係あるのか、その前提として自分の研究(もしくは計画)はどのようなものなのか、それから論文の内容を紹介して、最後には自分の研究にどう活かせそうなのか、何を学べたのかを伝えられるようにしましょう。

自分の研究における問題や仮説をできるだけ具体的にしないと、紹介論文との関係が明確になりません。魚に興味があるので最近の魚の論文を紹介します、だけでは聞き手はモヤモヤしてしまいます(ここでは魚の変わりに何とか現象でも何とか仮説でも同じです)。論文紹介では、ここのプロセスが意外と重要だと思います。自分の研究のイントロや議論を考え、それを皆で話す機会になります。

自分(もしくは研究室)の研究対象やシステムに応用できる新しい技術を紹介するというパターンの論文紹介もよくあります。その場合は、自分の研究のオリジナリティを明確に説明できないと、じゃあコピー研究をしているの(するつもりなの)?と思ってしまいます。新規性や違いを説明できないと、そういった論文紹介はかえってマイナスの印象です。やはり、論文紹介は自分の研究の立ち位置を考える良い機会になるのではないでしょうか。

おそらく多くの人が、論文紹介は自分の研究に進捗がないときの「逃げ」として使っているのではないかと思います。でも、他の人に時間を割いてもらって、集中して聞いてもらって、建設的な議論に参加してもらって、そうやってその時間を意義あるものにしようとするなら、論文紹介の準備は意外と難しいことなのです。

その上で、論文の中身をどのように紹介するか?ということを考えなくてはいけません。それはきっと自分の研究との関係性によって違ってくると思います。が、それはまた別の機会に。

花瓶岩@小琉球

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